2008年07月04日

お客様のショールーム滞在時間

アスワのハセガワです。

7月に入った途端、蒸し暑くなりましたね。
暑くて混んだ電車なんかに乗らずに、クルマで涼しくスーッと行こうぜ!おーーーっ!!

先日、博物館学の博士の先生とお話をする機会がありました。日本の博物館(美術館や植物館なども含む)は、どこも赤字で苦しんでおり、閉鎖の危機に追い込まれているところがたくさんあるそうです。一方、欧米特にヨーロッパでは、ビジネスとして収益を上げている博物館が多くあるとのこと。日本の博物館における来場者の平均滞在時間が17分に対し、ヨーロッパでは1時間を超えるところがたくさんあるのです。もともと、博物館系は、「レストランがあること(キレイで美味しい)、トイレがキレイであること、ショップがあること(センスのいいおみやげが買える)」は、来場者を増やすための三大必要条件だと言われています。しかし、その先生は、ヨーロッパの博物館と日本の博物館の来場者数の差を「ライブラリー(図書館・資料館)の有無」ではないかと、おっしゃっていました。

ヨーロッパの博物館には、展示物に関し調べ物ができる貴重な資料を有したライブラリーを併設しているところが多いのです。しかし、日本にはあまりない。”さっき見た、あの中国の絵画について調べたい!”という知的欲求を、その場で解決できるのがヨーロッパの博物館です。調べ物をしていれば、滞在時間は長くなる。長くいればお腹がすく。レストランで食事をする。あ、さっき調べた絵画のポストカードが売ってる!3枚買っていこう。もう時間か。調べ切れなかったな、じゃぁ、また来よう。博物館の収益を支えるのは、入場料ではなくそれ以外の入場者による消費です。そして、やはりリピーターをつくる、しかけが重要です。

えーっと、何が言いたいかというと、お客様に長く滞在してもらう=売り上げに繋がるということ。そして、そういえば、ディーラーにライブラリーってないよねってこと。もちろん、クルマの雑誌は置いてあります。でも、クルマに関して知りたいことを調べられる資料は置いていない。セールスに聞いたら、新車を勧められそうだし、アドバイザーに聞いたら周辺商品とか勧められちゃうかもしれないし。でも、貴重なクルマに関する資料が置いてあって、自分で歴史を調べたり、技術的なことを調べたり、そんなことをしているうちに、なんだか購買意欲が刺激されてきたり・・・。ライブラリーだけ目当ての人が来たっていいと思います。クルマは買えない、でもクルマ大好きな男子高校生が来たっていい。クルマは買えないけれど、キーホルダーを買うかもしれない。毎日玄関の鍵とそのキーホルダーを見る。新規来場者を増やすのが難しい昨今、ターゲット外の方が来てそれが見込み客リストに移ることだってあるかもしれないのです。

実際問題、メーカーのディーラー基準があり、そんなこと勝手にできないでしょう。でも、ただクルマを売るだけではなく、クルマ・ファンを増やすことも、今後のこの業界の大きな課題でありミッションなのだから、そんな工夫があってもよいのではと思いました。
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2008年07月01日

自動車ディーラー物語(26)あなたが評価者ですか?!

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(イラスト)鹿嶋 絵美子

アスワのハセガワです。

7月に入りました!夏がはじまります!
先週は、国内出張が続き、中部・九州地方をうろうろしていました。今月は、じっとデスクで企画をする月にしようと考えています。

さて、今回の自動車ディーラー物語は、評価について。7月といえばボーナス。ボーナスといえば評価。会社員であれば、誰もが一度は「アンタが評価するのかよ・・・」と思ったことがあるはずです。とりあえず私は、毎年そう思ってきました。(そんなこと言っているから、可愛げのない部下だと言われるのですが)

評価する人のための評価者トレーニングをしている会社は多いと思います。やはり、評価者の能力が上がると、部下および組織全体の能力が上がるといわれています。もちろん、個人が評価するものですから、主観性を排除することはできませんが、それでも、基準を細かに作っておくことによって公平性が増すことになります。何の項目で、何十パーセントずつ評価をするのか、それは職種によっても職位によっても違います。裏を返せば、その評価のモノサシが、各人への期待や目標に繋がるわけですから、ここはオープンに示すべきでしょう。なーんとなく、A−Eまでの評価をつけている・・・なんて会社はないと思いますが、冬のボーナスの評価までには、「自社の評価のモノサシ」を作りたいものですね。

先日、日経新聞にこんな記事が載っていました。
「資生堂 ノルマ撤廃−営業1000人、顧客満足度で評価」
資生堂では、今秋の人事考課から売上高による評価をやめ、顧客の再来店率など顧客満足度で評価する方式に変えるそうです。この目的は、ノルマによる拡販より、顧客に繰り返し商品を購入してもらう仕組みづくりが必要であるということと、人口減や所得の伸び鈍化で市場が縮むなか、成果主義を修正し、会社の利益と社員の士気を両立させることにあるとのこと。

以前のディーラー物語でも書いたことがありますが、会社の理念や目標と人事考課の整合性を取ってほしいものです。「お客様を大事に」というのであれば、「お客様を大事にしたこと」も評価すべきだし、「常に新しいことにチャレンジを」というのであれば、「新しいことにチャレンジしたこと」も評価すべきです。言いたいこと言っておいて、結局、最終の評価は「売上」だけでは、理念も目標も上滑りです。一体全体、どんなモノサシで人を評価しているのでしょうか!あなた達こそ、評価の仕方を、部下から評価されるべきでは・・・と、全国の一般社員の声を代表してみました。
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2008年06月20日

自動車ディーラー物語(25)物語を語ろう!

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(イラスト)鹿嶋 絵美子
アスワのハセガワです。

ちょっとご無沙汰してしまいました。外出、打ち合わせが続き、なかなかじっくりとPCの前に座ることがなく。。。言い訳ですね。スミマセン。

さて、今回のテーマは、「物語を語ろう!」。少し前になりますが、日経産業新聞(5月28日)に“輸入車苦戦、「物語」で打開”という記事が載っていました。商品の性能以上に、そのクルマがまとう「物語」を顧客に伝え、ブランド価値を訴求していこうという戦略です。

この「物語」、異業種では、もっとずっと前から重視しています。例えば、ルイ・ヴィトンは、快適な旅行にまつわるヒントを展開し、そのサイドにはルイ・ヴィトンの鞄があるという位置づけです。アパレル、宝飾品、高級ステイショナリーなどは、クルマ業界に比べて、その世界観「物語」を見せる&魅せるのが上手だなぁーと感心することが多いです。

お客様は、そのクルマとその背景にある文化や歴史、そして物語を買うのです。それは、高額商品であればあるほど、目に見えない価値に思い入れを持って、購入を決断するのではないでしょうか。現在のところ、自動車業界の「物語」は、新車発表会等のイベントやカタログ、販促物等のツールで表現されているようです。しかし、最も重要なのは、実際にディーラーでクルマを販売、整備するスタッフが「物語」を語ることができるかだと思います。顧客接点にいるスタッフの方は、ぜひ、販売しているクルマのブランドと自分自身のイメージがあっているのかセルフチェックをしましょう。お客様は、自分が憧れるクルマを颯爽と乗りこなしそうな営業マンに担当になってもらいたいと思っています。スタッフ一人ひとりが、ブランドの背景を学び、そのブランドの物語を語り、そして自らもその物語の登場人物の一員として振舞うことが、ブランディング戦略の一つなのです。

余談ですが、私は毎月1回ネイルサロンに通っています。私が通うサロンのネイリストさんたちは、いつもご自身の爪を綺麗に手入れされていて、シーズンごとにテーマを替えたネイルデザインをしています。彼女達の爪を見るのもサロンに行くことの楽しみの一つとなっています。私は、単にマニキュアを塗ってもらうことだけにお金を払っているのではなく、その時間(通常2時間かかります)をできるだけ気持ちよくゆったりと過ごすこと、ネイルに関する楽しい会話ができること、素敵な女性による素晴らしい対応も含めて、お金を払っているつもりです。

自分自身が、自社の商品の「物語」に登場できそうかどうか、今すぐCheckです!
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2008年06月04日

自動車ディーラー物語(24)言っておけばよかった・・・

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(イラスト)鹿嶋 絵美子

アスワのハセガワです。

本日のディーラー物語は、「言っておけば良かった・・・」。

航空機事故などでよく引用されるハインリッヒの法則というものがあります。1:29:300の法則と言われることも多いので、ご存知の方が多いと思います。

この法則によると1件の重大災害の裏には、29件のかすり傷程度の軽災害があり、その裏にはケガはなくてもひやっとした300件の体験があるというものです。これをビジネスの場に当てはめると、大きな1件の大失敗の裏には、29件の顧客からのクレームや不満があり、さらにその裏には、300件の社員が「しまった!!」と思いながらも、喉元過ぎればなんとやらで、見逃してそのままにしてしまったケースがあるということです。”ヒヤリ”としたり、”ハッとする”ところから、ヒヤリハットの法則とも言うこともあります。

私はかつてブライダルの仕事をしていたので、様々なハインリッヒの法則を見聞してきました。例えば、披露宴のお料理を出すスタッフ通路から、披露宴の部屋に出るまでの動線にコンセントが這っていて、時々つまずきやすいと皆が思っていました。しかし、一瞬、”あっ”と思うものの、特にこれといって大きなケガに繋がるわけでもなかったのでそのまま放置していたところ、あるスタッフがつまずいて、ケーキ入刀の10分前にケーキを倒してしまったなど、恐ろしい話がたくさんあります。これも、”はっ”とした時に、コンセントをテープで止めるとか、コンセントの這わせ方を変えるなど対処しておけばこんなことにはならなかったのです。

店内の動線や、スタッフの口癖やクセ、”あっ、ちょっと危険だなぁー”と思ったときに、皆で注意しあって改善することが大事ですね。放っておくと、取り返しのつかない大失敗に繋がり、個人だけではなくお店または会社全体の大きな損失につながります。

100−1=0 

企業で不祥事が起きると、「100人の努力も、1人の大きな失敗で、全て0になってしまう」といった説明で使われる計算式です。

100−0=100であるよう、日々のちょっとした”はっ”を見逃さないようにしたいですね。

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2008年05月22日

自動車ディーラー物語(23)ところで、何の会議でしたっけ? 

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(イラスト)鹿嶋 絵美子

アスワのハセガワです。

台風一過。梅雨前のわずかな晴天を楽しみましょう!

さて、本日は会議について。『会議革命』という本を読んでいたら、こんなチェックリストがありました。ぜひ、自社にあてはめてチェックしてみてください。

「あなたの会議は大丈夫か?」チェックリスト

□別のこと(寝ている、絵を描いているなど)をしていても大丈夫
□「それじゃあ、今までの議論何だったの」と思うことがある
□何も決まらなかったり、新しいアイデアが1つも出てこないことがある
□“宮中御前会議”のように役職順に座る習慣になっている
□レジュメやホワイトボードもなく、議論が宙に舞うにまかせている
□「報告・通達・確認ならメールですむのに」と思うことがある
などなど
『会議革命』齋藤孝著(PHP研究所)

いかがでしたか?

他にもこの倍ぐらいチェックリストがあります。はっきりいって、弊社でも“宮中御前会議”の座る順以外は、全てチェックが入ってしまいます・・・。私は、昔から会議に関しては、一言も二言も言いたいことがあります。世の中、会議することが目的になっている会議が多すぎると思うんですよね。
よく、社員の時間単価を計算式で算出すると、年収600万円の人の時間単価が約7,000円といわれています。ということは、役職者も若手も含めて5人で2時間打合せをしたとなると(とりあえず、全員を年収600万円で計算)、それに投入されるコストは、@7,000円X5人X2時間=70,000円!いったい、その会議は70,000円以上の価値を創出できたのか?たいていの場合、NOです。

会議って、現状報告の時間を極力減らし、新しい戦略やアイデアを考える時間に多くを費やすのが重要だと思います。それなのに、手ぶらで何のアイデアも提案も持ってこない人がいると、「退場!!」と笛をふきたい思いでした。そんなことを言うと「君は、そうやって何でも合理的に考えて数値化するのはどうかと思うよ。会議ってのはある意味コミュニケーションも兼ねているんだからさぁ。」と言われ続けてきたものの、納得したことはありません(笑)しかし、この『会議革命』という本に、「(会議においても)ゴールを決める気持ちのない人は呼ばない」と書いてあり、“そうだ、そうだっ!!”と大きく頷いてしまいました。「現実に効果のある具体策を生み出す意志のないものは試合に参加する資格がない」とも書いてあります。

会議を見直しクリエイティブな意見が飛び交うようになれば、社員の生産性もあがりCSも売上もあがると思います。ぐったりするような会議はやめて、晴れ晴れしい気持ちになれる会議をしたいものですね。私も、会議革命を起こしたいと思います。
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2008年05月15日

自動車ディーラー物語(22)お客様をお迎えする第一印象

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(イラスト)鹿嶋 絵美子

アスワのハセガワです。

東京は久々のお天気です。こんなときは、仕事などせずに海沿いのドライブを楽しみたいものですね。

今回の自動車ディーラー物語は、「お客様をお迎えする第一印象」。これは、ハセガワがあるディーラーさんをお訪ねした際の実話です。ディーラーさんを訪ねるとたいていの場合は、営業の受付カウンターから立ち上がって「いらっしゃいませ」と声をかけてくれます。もちろん、入り口まで足を運びドアを開けてお迎えしてくださると、更に気持ちの良いものです。しかし、営業のカウンター(営業スタッフ)が、全員接客中で席を外していることがあります。その場合、次に声をかけるのが、もう少し奥にあるサービスカウンターにいるサービススタッフです。お客様からすれば、営業スタッフもサービススタッフもないわけで、皆が○○販売店のスタッフです。しかし、時にサービススタッフは営業スタッフほど、接客に慣れていないこともあり、自らお客様に向かうというより受身になってしまうことがあります。先日、お伺いしたディーラーさんでは、サービスカウンターが高めに作られていました(おそらく、ファイル等を保管してあるためだと思います)。営業の方が全員カウンターをはずしていて、外から入ってきた私たちに気づきながらも、初動対応が非常にスローでした。そして、私たちに頭を下げてくれたものの、座っている状態だったため頭だけ下げる不思議なお辞儀になっていました。頭しか見えないのに、それが下がると一旦視界から消えますからね。コワイですよ。

営業以外のどの部門でも、お客様には自ら近づいて進んでお迎えをする。これが、できる・できないとの差は大きいなぁーと感じました。営業スタッフには当たり前のことでも、サービススタッフにはまだ不慣れな点もあると思います。それは、どちらが良い、悪いではなく、お互い協力し合って社内で身につけていきたいものですね。

第一印象に二度目はないのですから。
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2008年05月13日

企業と学校における人材教育

アスワのハセガワです。

先週、とある大学の商学部の先生11名とのディスカッションにお伺いしてきました。テーマは、「大学におけるキャリア教育」。

私が学生時分には、そんな教育はありませんでした。会社だけを選んで、職種なんて選べなかった。入社したら個人の希望も何もなく、とにかく配属される。それに、特に疑問も感じない時代でした。しかし、その後、就職氷河期と呼ばれる時代があり、どの大学も就職率を上げるためにキャリア教育に着手。それが、おそらく今から6−7年前のこと。私は、4年ほど前から少しずつこの学生のキャリア教育に関わってきました。そこで、最近、大きく疑問に感じているのが、「大学は就職予備校なのか?」ということです。

例えば、こんなキャリア教育の授業があります。「10年後の自分のキャリアを想像して書いて(描いて)みましょう」と。20歳の学生に30歳の自分を想像させるのです。皆、素直に文字を書いたり絵を描くので、びっくりさせられます。私が20歳だったら、おそらく愕然としたのではないでしょうか。「私の10年後のキャリアは、こんなA4の紙切れ一枚に書ききれるものじゃない!あなたたちオトナになっちゃった人たちと夢のスケールが違うんだよっ!!」と。

26歳の頃、ふと、“政治家になろう!”と思い(笑)、松下政経塾を受験したことがあります。その時の3次試験が未だかつて受けたことのない試験問題でした。A3の白紙が配られました。試験監督が一言「今回の試験は、あなたが試験官になって問題をつくり、受験者の立場でそれに回答し、再度試験官の立場として採点評価してください。用紙が足りなくなった人は、いつでも前に取りにきてください。はい、これから120分です!」というものでした。答えのない世界で、独創的に問題提起し、自ら解決できる人を合格させるための設問だったのでしょう。会社の中では、比較的自由に枠にはまらずに仕事をしたいたつもりの私も、やはり狭い枠の中でしか思考できずに、苦悩したあげくたいした回答が作れず不合格となってしまいました。

話は飛びましたが、やはり大学では「考え方」を教えるべきでは?と意見をさせていただきました。就職率が低かった時代、大学が企業に概ねるかのように、マナーやビジネス・スキルを学生に教えてきました。新入社員は、「どうして、学校はすぐに使えることを教えてくれなかったのだろう?」とよく言います。しかし、すぐに使えるスキルは、すぐに陳腐化して使えなくなるスキルでもあるんです。ビジネスの世界は、どんなスキルもあっという間に古くなってしまう。だからこそ、大学では変わらないもの、不変なもの、「考え方」を教えて社会に学生を送り出すべきではないかと。文系の卒論は仮説検証型です。先行研究を参考にしたり、疑ってみたり、自分で“こうじゃないかなぁ〜”と仮説を立てて、実際に実証してみる。これこそが、ビジネスの世界でも大切な要素なわけですよね。上司の言うことを参考にしたり、時にはもっと良い解があるんじゃないかと上司の言うことを疑う。そして、自分なりに課題設定をしてみて、行動することによって正しいかどうか実証していく。レールを敷きすぎると、「次は何をすればいいんですか?」と受身になってしまいます。そんなキャリア教育に、企業側の立場から大きく疑問を感じたのです。

最後に、先生方からご批判がありました。「我々大学は、この10年間、学生を社会に出すために変化してきた。しかし、企業はこの10年何も変わってないじゃないか!」と。「教育のない会社で、使い捨てされ疲弊した卒業生をたくさん見てきた!」と。

企業は、「こんなお子様状態で、企業に送りこむな!」といい、大学は、「教育の機会を与えもせずに、使い捨てをするな!」という。微力ながら、この両者の立場を踏まえた人材育成を、今後真剣に考えていきたいと思いました。
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2008年05月08日

自動車ディーラー物語(21)お客様は何でも知っている

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(イラスト)鹿嶋 絵美子


アスワのハセガワです。
福岡からの更新です。

さて、今回の自動車ディーラー物語は「お客様は何でも知っている」。

先日の新聞に、丸紅・東京建物・三菱地所の3社が、マンション住民限定のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を開設するという記事が載っていました。住民によるコミュニケーションの促進が大きな目的です。しかし、自動車販売店で働く皆さんは、SNSで実はお客様同士が繋がっていたりと、ちょっとヒヤっとする出来事が増えているのではないかと思います。

弊社の社員が、ずっと気になっていた新車を思い切って買ってしまったのが約10ヶ月前。現在は、エクセルで家計簿をつけながらローンを返済。それはさておき、やはり同じ車に乗る人同士が情報交換をするSNSで、メンテナンスに関する情報を入手していたそうです。皆さんもご存知の通り、SNSでは、車そのものの情報交換だけでなく、販売店に関する情報交換、時にはその販売店で働く個人に関する対応の評価までやり取りされているのが現状です。「販売店○○、いくらまで値引きしてくれる?」「ディーラー○○の○○さんは、態度がデカくて横柄!」「販売店○○で買った方、今年、バースデーカード届きました?」など、お客様ごとの不平等な対応は、あっという間にバレバレなのです。悪い評判はあっという間に広まるし、逆を返せば、良い評判の広まりも早いのです。

私も、このブログの存在は、お会いして名刺交換をした方しか知らないはず、と思いこんでいました。ところが、最近は、初対面の方(ブログのアドレスも知らないはずの方)に、“ハセガワさんのブログ読んでいます”と言われることが増えました。私は、ブログではやや辛口ですが、実際に会うと癒し系(のはず)なので、ブログで第一印象を持たれるのは困るなぁーと。しかし、皆さん、人に会う前に、場所を訪れる前に、できる限りの情報をインターネットで集めているのが現状です。

そう、販売店を訪れる前に、あなたと会う前に、実は、お客様は何でも知っているのです。。。

追記:イラストレーター鹿嶋から届いたイラストの小西君の服装を見て、「ローソンに転職したのか?」と思ったら、自宅&私服の設定でした。SNSは仕事中ではなく、自宅でね!!
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2008年04月30日

4月に読んだ本


アスワのハセガワです。

今後、毎月末にその月に読んだ本を紹介していこうと思います。時には、月初になることもあるかもしれませんが、お許しを。

1.「現場のコトバ」柿内 幸夫著(中経出版) 1100円+税
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以前、このブログで柿内先生のご本と“赤札作戦”について、ご紹介させていただいたところ、なんと柿内先生からメールをいただき、そのご縁で著書をお送りいただきました。柿内先生、その節はありがとうございました!!以前から、柿内先生の本を読んでいたので、ご本人からご連絡をいただいたときは本当に嬉しかったです。発信することは、繋がることなんだと実感。

現場の改善に関することなど、特にサービス部門の方にはすぐに使える手法ばかりです。今回の本の中で、私が「そうだったのか!」と腹落ち感があったのが、“考えること”を“思い出すこと”と勘違いしている人が多いため、新たな提案に対して、やりもしないのに即座に「できない」という人が多いんだということでした。自分の記憶にそういう体験があるかを思い出そうとして、記憶にないと分かると自動的に「難しい」とか「できない」と言ってしまうとのこと。“考える”ということは、「ただひたすら見て、案をつくって、話して、決めて、からだを動かして実行する」と説いてくれています。「改善の心」を定着させたいディーラーさんは、必読です!!

2.「先読み力で人を動かす」村中 剛志(日本実業出版社)1500円+税
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知人に誘ってもらい、村中さんの「先読み力」の勉強会に出席させてもらっています。初回の勉強会で、「先読み」していないせいで、すっかり遅刻をしてしまったハセガワです。「先読み」する人は1歩先に行動し、「後手」にまわる人は1歩後に行動する。この「先読み」と「後手」の差は、1歩ではなく2歩。そして、その2歩がビジネスで大きな差を生むという村中さんのお話に納得。現在、村中さん作成のスケジュール管理表を使って、予定とその予定に対する実績を記入しタイムマネジメントをはじめたところです。先手を打った仕事を青、後手に回った仕事を赤で印をつけるのですが、青が一つも無く全て赤でした・・・。勉強会は引き続き予定されているので、次回には青をたくさん持って参加しなくちゃね。

村中さんに、”「先読み力」で人を動かしてください!”とサインをもらいました。はいっ、動かします!!私に近づくと、皆、動かされるよー。

3.「ルイ・ヴィトンの法則―最強のブランド戦略」長沢信也(東洋経済新報社)1700円+税
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ブランディングの調査をしていたときにこの本を手に取りました。最近、自動車業界でも、「ブランド・コミットメント」を考えるようになりましたが、それでも調べてみるとまだまだ、自動車の場合はブランド=ヒストリーという定義が多いように感じています。しかし、ヴィトンやエルメスなどの世界では、やはりブランドは「製品のよさ」であり、それを支えるのが様々な「禁止」のルールです。絶対に値下げはしない、絶対にテレビCMはしない(カップラーメンのCMなどの後に流れると、前後の映像がビィトンの認知に混ざると逆効果だから)、絶対にセカンドラインは出さない・・・他多数。

本とは別に、ブランドって、プロテクト(保護)も重要なんだよねーと思った出来事がありました。ブランドに関する資料を作りつつ、様々なブランドのホームページを見ていました。なんと、ヴィトンやエルメスなどのホームーページは、ロゴを右クリックできないようになっています。要はロゴのコピーの禁止です。ちなみに、自動車業界はどうかというと・・・ほとんどが、右クリックできます。そして、キレイにコピーできちゃうのでした・・・。この本は、自動車ディーラーの方向けというより、メーカー向けだと思います。メーカーの方、ぜひ。

4.「超高級ブランドに学ぶ感動接客」ロビン・レント ジュヌヴィエーヴ・トゥール(日本経済新聞出版社)1400円+税
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元カルティエの取締役会長が書いた本です。この本は、文字が大きく、また一つの項目が2〜3ページで完結しているので、新入社員や若手社員に読ませると良いと思います。主に、カルティエやティファニーなどの宝飾品を事例とした接客について書かれていますが(一部クルマもあります)、これらを自動車と置き換えて読んでも十分読み易いです。「期待を上回る接客が不可欠であること」「苦情はチャンス」「お試しになることをお勧め」(クルマでいうところの試乗ですね)「アフターの重要性」など、ディーラーでも基本とされる接客の要素も抑えつつ、「『ちょっと見ているだけ』というお客様への対応法」「提案の持っていき方」「反論の扱い方」など、若い社員が身につけると良いテクニックについても触れてあります。宝飾品を買うことの競争相手を、“南の島へのバカンス”という異業種(旅行)であることや、“買わないという選択”に位置づけて、競合への戦略を考えているあたりは、自動車業界より進んでいるかもしれません。

似たようなことを書いた自動車販売店向けの教育ツールもあるのかもしれません。しかし、装丁も含めたセンスの良さと、読み手を配慮した分かり易い言葉やページの見せ方で、完全にこちら側に軍配が上がります。新入社員の接客研修を依頼されたら、テキストして使ってみたいなぁと思えた一冊でした。

5.「フィードバックの技術で職場の「気まずさ」を解消する」ジェイミーO.ハリス(ファーストプレス)800円+税
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私は、運が良かったなぁーと思っています。なぜなら、初職の上司が常に仕事のフィードバックをしてくれる人だったからです。本の最初のページにあるように“フィードバックの目的とは、何よりもまず、学び、成長し、変化を起こすこと”なのです。私は、フィードバックをする・されるという文化の中で育ってきたため、率直にフィードバックされることはありがたいなぁと思って今まで来ました。かつて、ブライダルの仕事をしていた時も、決して自分に専門知識がなくても、カメラマンのスタッフには顧客視点でアングルや構図のフィードバックをしていました。お互いに、学び、成長し、変化を起こすために必要だったからです。

しかし、最近になって、フィードバックが存在しない会社もたくさんあるのね。。。と感じています。他人の成長に無関心なのでしょうか?上司・部下間または、同僚同士でフィードバックを実践していない会社があれば、必読です。自動車ディーラーの営業の商談こそ、上司のフィードバックにより、打率があがるはずです。

6.「不機嫌な職場」(講談社現代新書)高橋 克徳他 720円+税
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本屋で見かけて、衝撃的なタイトルでつい即買いしてしまった本。ベストセラーらしいですねぇ。この本は、読めば読むほど、きっとほとんどの人が「うちの会社のことでは??」と思ってしまう、恐ろしい本です。サブタイトルは、“なぜ社員同社で協力できないのか”です。第四章にある“協力し合う組織に学ぶ“は、事例の中心が若い社員の多いベンチャー企業なので、なかなか自動車ディーラーでは参考にしづらいのですが、”若い優秀な人材が採用できないよなぁー“とお悩みのディーラーさんは、”こういった企業に、若い優秀な人は魅力を感じるんだな“という視点で見ていただくと良いのかもしれません。

この本が売れているということに、日本企業の行く末が・・・。

7.「上機嫌の作法」齋藤孝(角川書店)705円+税
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これも、友人からのプレゼント。上の「不機嫌な職場」の話をしたら、「似たような本で面白いのがあるよ!」といただきました。3色ボールペンの本で有名な、明大の齋藤先生の本です。“不機嫌が許されるのは、赤ん坊か天才だけ”“今は「バカで不機嫌」が増大中”というくだりが、なかなか痛快で私は好きです。この本のメッセージは、円滑なコミュニケーションのための手段として、「上機嫌」な状態を自分の技にするといいよ!ってこと。

おぉ!齋藤先生と私、同じ技を持っているなぁーと共通点を1つ発見。それは、「大変に上機嫌な状態で、そうとうに辛辣なことを言い続ける」という技です。私もよく笑顔で、「これだけ何度も同じことを申し上げても全く行動に移さないということは、そもそも理解していないかやる気がないかのどちらかですねー。あはははっ。」と、よく言い放っています。このワザ、意外とカドを立てずに済み、使えますよ。

他にも何冊か読んでいるのですが、あまりの長文になってしまったので、また次回に。

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2008年04月25日

モチベーションを向上させる非金銭的報酬

  
アスワのハセガワです。

昨日、4月24日の日経新聞にこんな記事が載っていました。

褒め言葉は「報酬」
自然科学研究機構・生理学研究所の研究グループによると、褒められることを脳が「報酬」と受け止めることを示した。他人から褒められた際、喜怒哀楽をつかさどる部位よりも、食べ物やお金をもらったときに反応する中心部の血流が活発になった。(要約)

アメリカの人事協会が考える「非金銭的報酬のABCDE」というものがあります。ハセガワなりに解釈をするとこんな感じでしょうか。

A・・・Acknowledgement(社員への感謝)
「いつも頑張ってくれてありがとうね!」と感謝に値すべき事柄にはきちんと感謝する。「お客様が喜んでいたよ!」と、他人からの感謝もきちんと伝える。

B・・・Balance of Work/Life(仕事と生活の両立)
過酷な残業が続かないよう配慮する。プライベートや家族との生活も尊重する。有給休暇の取得が後ろめたくないようにする。

C・・・Culture(組織文化)
皆でひとつの目標に向かって協力しよう!達成しよう!という、チームワークの良さなど前向きな組織文化がある。風通しが良く、コミュニケーションが活性化していて、お互いが尊重しあう文化が存在する。

D・・・Development(成長機会)
仕事を通じて、自分自身が成長している、会社に貢献できているという実感を得られる。会社が自分に何を期待しているのかが、明確で分かりやすい。

E・・・Environment(労働環境)
オフィスの清潔さや一人当たりのスペースなど、働きやすい環境が整っている。

EのEnvironment(労働環境)以外は、コストのかからない報酬です。それにも関わらず、なぜ実践しない会社がこうも多いのか・・・と、最近感じています。これらのベースにあるのは、全てコミュニケーションだと思います。最近、コミュニケーションに関する研修が増えていると聞きます。そんなことまで、外部の会社に頼らざるをえないなんてかなり重症だと思うのですが、それだけ深刻な問題なのでしょうね。なんとなく、他人への無関心が増長している企業が増えている気がして、大きな懸念を感じてしまうのです。。。

Service makes the difference.
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